真夜中のサイコパス
十年後の里山高校
「ああ、私の恋、叶わないかなぁ。

こんなに大好きなのにさ」


「またその話。

相手はあの和司君でしょ。

それはちょっとね」


「友達なのに見捨てないでよ。

私の恋を応援してよ」


「仕方がないなぁ。

それじゃ、真美のためにとっておきの話を教えてあげる」


「美咲、そのとっておきってなに?」


「里山高校の都市伝説。

恋に破れて、サイコパスな殺人鬼になった浜中美澄に恋の成就をお願いすると、その恋が叶うらしいよ」


「本当に?

めっちゃすごい!

私も里山高校の都市伝説を試してみたい」


「あと、これもウワサなんだけどさ、里山高校の都市伝説ってヤバイらしいよ。

里山高校の都市伝説を試すと、恋は上手くいくらしいけど、浜中美澄に呪われるみたいなの」


「それって本当?

呪いとかウソっぽいよね」


「それじゃ、真美も試してみる?

里山高校の都市伝説」


「うん、もちろん。

和司君と結ばれたいから」


「それじゃ、今夜、一年三組の教室に忍び込もうよ。

私が浜中美澄を呼び出してあげるから。

真美の恋が上手くいくように。

私がちゃんとお願いするから」
< 211 / 212 >

この作品をシェア

pagetop