真夜中のサイコパス
【私はお前の気持ちを一番知っているお前の理解者だ。

私はお前の恋を成就させるためにお前の体に入り込んだ。

私はお前の恋敵を不幸にする。

お前の願いを叶えるために。

お前の体を私がもらう】


(ノートに書かれたこの文章ってなんなの?

こんな文章、私は書いた覚えがない。

ここに書かれているのって、里山高校の都市伝説のことだよね。

こんなことを知っているのって、私と優子くらいしかいないのに……)


この文章は優子が書いたのではと、一瞬、私は思ったが、その可能性を私はすぐに否定した。


だって、そのノートに書かれていた字は私の字だったし、優子が私の部屋に勝手に入ってきて、私が寝ている隙にこのノートを開いて机の上に置いていったとは思えない。


信じられないことだけど、やっぱりこの文章をこのノートに書けるのは、私しかいなのだ。


私は寝ている間に、こんな文章を書いたのだろうか?


そんなことってあり得るのだろうか?


だって私にはこんな文章を書いた記憶がないのだ。


確かに、ノートに書かれているのは私の字だけど、私がこんな内容の文章を書くはずはないのだ。


私は込み上げてくる恐怖の中で、机の上で開かれていたノートを見つめていた。


もしかして、この文章を私に書かせたのは、あの浜中美澄じゃないかと思いながら……。
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