真夜中のサイコパス
「うん、わかった。

すぐ行くよ」


私は母にそう言うと、不気味な文章が書かれたノートを閉じて、机の引き出しの中にしまった。


このノートになぜこんな文章が書かれていたのかはわからないけど、そのことは考えない方が良いと、自分の中で結論を出しながら。


私は何事もなかったようにリビングへと降りていき、大好きな父と母と食事を取った。


食事中に黙り込むと、また私の心の中が不安でいっぱいになりそうな気がして、私はいつもよりも明るく父と母と話していた。


少しでも浜中美澄の幽霊のことを忘れたくて……。


自分の体に異変が起きている可能性を忘れたくて……。
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