真夜中のサイコパス
「ねぇ、優子。

今から私が言うことをみんなには内緒にしていてくれる?」


「咲良がそう言うなら誰にも言わないよ。

だって、私たちって、親友じゃん」


「そうだよね……。

今から話すことは、本当に信頼できる優子にしか話せないことなんだ」


「ちょっと、咲良。

その前振り、めっちゃ気になるんだけど。

ねぇ、早く教えてよ」


「優子はうれしそうにしているけど、全然、良いニュースじゃないからね」


「そうなんだ。

でさ、咲良の話したいことって、なに?」


「優子、このノートを見て欲しいの」


私はそう言って、私の机の上に置いてあったあのノートをバッグの中から取り出し、あの不気味な文章が書いてあるページを優子に見せた。


すると、その文章を読んだ優子の顔から笑顔が消えて、優子の顔つきが険しくなった。


優子はノートに書いてある文章を読み終えると、珍しく深刻そうな顔をして、私の目をのぞき込んだ。
< 84 / 212 >

この作品をシェア

pagetop