哀・愛
もう就業時間を1時間も遅刻しているではないか!!

「す、すみません!!
今すぐはいりまーー」

「いいよ。
哀ちゃん今試験期間中でしょ?
バイトはもう休んで勉強に専念したら?」

「え…?でも…」

「でも、赤点なんて取ったら承知しないから☆」

と環奈さんが止める。

「店のことは、俺らに任せろ」

「そうよ!
せっかく彼氏に勉強を教えてくれてるんでしょ?」

「彼氏じゃな「ありがとうございます」

と、さっきまで黙っていた柊木が口を割った。

「せっかくの厚意を無下にできません。
哀、ここは先輩たちに甘えようぜ」

いやいや、彼氏じゃないし。

ていうか、名前をかってに呼び捨てになってるし。

つか、なに環奈さんと真琴さんにいらぬフェロモンをだしているのよ!!

とつっこみを入れようとすると、柊木は私の耳に口を近づけ、

「ここで断ったら、まじでぶち殺す………」

とささやいた。

もっとロマンチックな内容でささやかれないのか!?
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