キミから「好き」と、聞けますように。
「じゃあ、席替えしてくぞー」
そうだ。
今日の一限、ロングホームルームは席替えだった。
どうしよう、何かまた聞き取れないことがあった場合に、ヘマしたら大変だ。
なるべく、ひなと近い席になりたい……!
これは、席替えで毎度毎度考えちゃうことなんだけど、ひな程わたしのことをよくサポートしてくれる人はいない。
もちろん、ひなに頼りっぱなしもダメなのはわかっているんだけど、ひなが一緒だってことで安心するに越したことない。
くじ引きで決まった席替えを見ると、わたしはがっくりと肩を落とした。
わたしは窓側、ひなは廊下側と見事に離れてしまっている。
隣を見ると、なんと東條くんだった。
「東條くん、えっと、よろしくお願いします……」
「うん」