キミから「好き」と、聞けますように。
東條くんのことで悩みすぎてしまい、2学期最後のテストは、わたしはため息混じりの結果となった。
返された答案用紙を、あらためて見てみる。
あぁ、結構落ちてる。
一応、ほとんどのテストの点数も半分は超えてはいるんだけど、いつもと比べるとてんでダメだった。
なんでこんなことになっちゃうんだろう。
そりゃあ、原因としては分かっているけれど、もうじきわたしだって受験がある。
専門学校のパティシエコースに行くには、余裕のある気持ちでこの高校を卒業したいんだけどなぁ。
東條くんは、どうなんだろう。
……って、そんなこと別に気にするまでもないだろう。
わたしよりもずっと勉強のできる東條くんが、わたしみたいなヘマをするわけがない。
「紗雪? どうしたの?」
わたしの肩に、ひなの手がポンと乗っかった。
「いや……テストはいつもより結果が悪かったの……」
「そっかそっか……。でも、大丈夫だよ! 紗雪、成績はいいんだから追試とかは絶対ないし……って、でも悔しいことは悔しいからこんなこと言ってもしょうがないか……」
ひなはそう言ってくれているけれど、悔しいというかいつまでも凹んでいてマイナスな気持ちを引きずってばっかりの自分にうんざりしてしまう。
「ねぇ紗雪。鈴李さん、クリスマスライブするみたいだけど行かないの?」
「えっ……?」