キミから「好き」と、聞けますように。
エピローグ
紗雪side
高校を卒業してから、3ヶ月が経過した。
今日は、寛太の19歳の誕生日。
なんのケーキを作ろうか迷ったけれど、寛太の大好きな、フルーツケーキにした。
いちご、ブルーベリー、キウイ、そしてオレンジ。
まだまだ先輩と比べると未熟者だけど、大好きなスイーツを作るために、どんなことでも頑張っていきたい。
もちろん、寛太以外の人とも連絡は取り合っている。
ひなは大学に入り、ダンス系のサークルに入ったようで、気になっている先輩ができたらしく、アタックをし続けている日々らしい。
紫杏ちゃんはもともとおしゃれが好きだったことを活かし、美容科の専門学校へ。
実里ちゃんは、大学の運動系のサークルでマネージャーになることができ、帰りはいつも遅くなっているけれど、それが充実しているみたい。
大沼くんは、なんと寛太と同じD大に入ったようだ。学部は違うけれど、一緒にお昼は学食で食べているらしい。
寛太曰く、実里ちゃんはいつもはかっこよくてしっかり者だけれど、最近構ってほしいアピールが激しいようでそのギャップにやられた大沼くんは、惚気話が止まらないようだ。
戸田くんがどうなったかは、もう知る人はいないけれど、わたしはもう自分も大切な人たちも楽しい毎日のようで、幸せいっぱいだ。