キミから「好き」と、聞けますように。

シルクのような生クリームに、カラフルなフルーツ。
ホワイトチョコプレートで、チョコのペンで『おめでとう』の文字。



「このプレート……紗雪食べて」



プレートを掴み、寛太が甘く言った。



「えっ、これは寛太が……」



「今日は俺の誕生日。俺の言うこと聞いてくれよ」



こんなはずじゃなかったんだけどな、と思いながら小さくパクリとホワイトチョコプレートを食べるわたし。


反対側のプレートの先を咥える寛太。



「ん……!」



そのホワイトチョコレートのプレートがなくなり、わたし達の唇が触れ合った。



「び、びっくりしたぁ……」



寛太は、いたずらっぽく笑った。




< 181 / 183 >

この作品をシェア

pagetop