キミから「好き」と、聞けますように。
第2章 言えない言葉
紗雪side
七菜ちゃんと出会ってから、3週間が経った。
もうすぐ、期末試験がある。
授業も、期末にためのプリントを配られたり自習になったり、すっかりテスト前らしい時間になっている。
「頑張ろうね、ひな!」
ホームルームが終わってから、わたしはひなが席まで来てくれたので話していた。
「う、うん! 分かんないけどっ……!」
「1限目は英語だよー。テストに出るって言ってた分のとこ……って、ああっ!!」
喋っている間に、ひなは目と口を大きく開けて叫んだ。
「どうしたの?」
「そういえば、今日の1限までに終わらせとかなきゃいけない英語のプリント、まだ終わってなかったー!」
「え、そうだったっけ?」
「そうだよ! ほら、昨日先生が言ってたもの。紗雪、もしかしてもう終わった?」
わたしは、急いで英語のプリントを入れてあるファイルを確認した。
……そうだ、思い出した。
昨日は英語のプリントが配られて、それを解いていたけれど終わっていない部分は宿題になっていたんだった。
わたしも全然終わっていない。
「紗雪! 急いで一緒にやっちゃおうよ!」
「う、うん!」
ひなは、プリントとペンケースを自分の席に戻って撮りに行った。