キミから「好き」と、聞けますように。

聴覚情報処理障害、か。


つーか、そんな障害があるのか。
温森に言われて、初めて知った。


俺は、家に帰ってからパソコンで『聴覚情報処理障害』と打ってみる。


そうしたら、そこにはその障害についての情報に関するページがたくさん出てきた。



『言葉は聞き取れるが、その言葉の意味が理解しづらかったり、意味を履き違えたりすることもあり、また言葉そのものをうまく聞き取ることが困難。日本では、また認知度が低いとされている』



日本では、まだ認知度が低い、か。


……そうか。
温森は、そんな理解されにくい障害を抱えているってことか、つらいな。


理解されにくいものを抱えながら生きるってだけでも大変なのに、温森は数年前までそのことでいじめにあった。


なんで、俺と温森は同じ小学校に通えなかったんだろうなぁ。


温森を昔いじめたそいつらに対して、俺はとんでもない殺意がわいた。


今からでも、俺が温森を救う方法はないだろうか。


……俺は、なんでここまで温森のことで動こうと思えているんだろう。


俺の心が、不思議と温森のために動きたがる。




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