キミから「好き」と、聞けますように。

東條くんはキウイと生クリームが入ったもので、わたしはキャラメルと生クリームが入ったクレープを選んだ。



「寛太、昔からフルーツとか好きだよねー」



クリームが口の周りについたまま、紫杏ちゃんはそう言った。



「あたし覚えてるよ。小中学生の頃の、修学旅行に温泉でフルーツ牛乳をおかわりしてたもんねー」



「紫杏だってしてただろ」



登場くんは、苦笑しながらそう返した。



「でもね紗雪ちゃん、寛太の飲みっぷりってすごいのよ」



「ふふ、そうなんだ」



2人は幼なじみということもあって、やっぱり小学校も中学校も一緒だったのか。

一体どのくらい前から知り合いなんだろう。


やっぱり小学生から? 幼なじみといえば、幼稚園か保育園くらい? それとも、赤ちゃんの頃から一緒だったのかな?



「ところで寛太、七菜ちゃん元気?」



「うん、めちゃくちゃ元気」



そうか、やっぱり紫杏ちゃんは七菜ちゃんのことまで知っているんだね。

七菜ちゃんは5歳だから、わたし達が13歳の頃に生まれたと計算すると……。


その時から既に、紫杏ちゃんと東條くんは仲が良かったということか。




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