キミを倒すにはHPが足りてない。
気を取り直して悪魔は問う。

低い地響きのような声で。




【何の用だ、人間よ】


「悪魔の声って案外聞き取りやすいのね〜。翻訳とかも要らなくって便利ねぇ〜。私結構勉強したんだけどな〜英語」


「お前な〜、なんで悪魔も共通語は英語だと決めつけてんだよ。

それに自動翻訳に決まってんだろ?たぶん悪魔語話してるんだよ。それがこっちの世界では自動的に翻訳されてだな〜」


「本当に?悪魔語なんてあるの?」


「当たり前だろ。なんたって悪魔なんだぞ?」




【………………いや、自動翻訳とかは特に……普通にこの国の言葉喋れるんで自分……】


「だってよ〜。ハーデルケルってばすぐ知ったかするんだから〜」








「……………悪魔よ。私たちは貴方に用があってきたのだ」


「あー、無視?都合の悪いことは何でも無視するのやめてくれない?これからは二人で生きていくんだし、そーゆーの直していかないと私的にはやっていけない気がするっていうか………」


「あーもう!うるさいなお前は!今から俺は悪魔と契約をしてだなぁ、物語をさっさと進めるために………」



【……………あ、あの、喧嘩は他所でしてくれる?ほら自分、そーゆーの止めに入るとか苦手なんで。ずっと一人だったから、喧嘩とも無縁だったし、だから目の前で喧嘩されても何もできないっていうかなんていうか……】




「あーもう!お前までそんな感じで入ってくると話が進まないだろ!!!


悪魔よ、俺たちと契約してくれ!!!
禁断の愛ゆえに、結ばれてはいけない運命の俺たちが結ばれるように………」




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