カレシとお付き合い② 森君と杏珠
♢
森君の事考えながら歩いて、トイレのドアを開けたら、ちょうど手を洗っていたサエキさんと鏡越しに目が合った。
あっ、サエキさん!
と思う間もなく、いきなり水道を親指で押さえて、水をかけられた。
びっくりした!
それから、あふれるように文句を言われた。
たぶんサエキさん、イライラがたまってたんだろう。
私がなかなか1人にならないし。
その1人にならないのが、森君と一緒にいたりして、で、言いたい事も積もり積もって。
サエキさんも森君が好き⋯⋯ なのかな⋯⋯ 。
そりゃ、一緒にいたら好きになってしまうよね。
たまらんもんね。あの優しさ。
素敵だよ、森君⋯⋯ 。
サエキさんに文句を言われながら、ぼんやり、森君の事をまた考えてた。
サエキさんとは小学校から一緒って言ってた。
わがままって言ってた。
しょうがないな、って。
2回目の水飛ばされて、かけられて、ハッとした。
「聞いてんの?」
サエキさんはすごいため息をついた。
「キモいのよ、あんた。
変だよ。おかしいんじゃない?
非常識だし、上の空だし。
だいたい話が通じない。
何もできない、役立たず、むだ、ゴミ、消えろ。
和慎もメイワクだよ」
グサグサグサ、っと。言葉がささる。
どこかで、自分でも思ってる事なんだ。
知ってる。
本当のことだ。
他の生徒が入ってきて、サエキさんは「消えろ」と行ってドン、と体を当てて出て行った。
入ってきた人は、ちょっと驚く。
体が当たってよろめいた私。
濡れてる髪や床。
睨んで出て行ったサエキさん。
「変だよ、おかしい、非常識、」か。
ハンカチで拭いたら、水だったから、何とかなりそうかな。
森君の事考えながら歩いて、トイレのドアを開けたら、ちょうど手を洗っていたサエキさんと鏡越しに目が合った。
あっ、サエキさん!
と思う間もなく、いきなり水道を親指で押さえて、水をかけられた。
びっくりした!
それから、あふれるように文句を言われた。
たぶんサエキさん、イライラがたまってたんだろう。
私がなかなか1人にならないし。
その1人にならないのが、森君と一緒にいたりして、で、言いたい事も積もり積もって。
サエキさんも森君が好き⋯⋯ なのかな⋯⋯ 。
そりゃ、一緒にいたら好きになってしまうよね。
たまらんもんね。あの優しさ。
素敵だよ、森君⋯⋯ 。
サエキさんに文句を言われながら、ぼんやり、森君の事をまた考えてた。
サエキさんとは小学校から一緒って言ってた。
わがままって言ってた。
しょうがないな、って。
2回目の水飛ばされて、かけられて、ハッとした。
「聞いてんの?」
サエキさんはすごいため息をついた。
「キモいのよ、あんた。
変だよ。おかしいんじゃない?
非常識だし、上の空だし。
だいたい話が通じない。
何もできない、役立たず、むだ、ゴミ、消えろ。
和慎もメイワクだよ」
グサグサグサ、っと。言葉がささる。
どこかで、自分でも思ってる事なんだ。
知ってる。
本当のことだ。
他の生徒が入ってきて、サエキさんは「消えろ」と行ってドン、と体を当てて出て行った。
入ってきた人は、ちょっと驚く。
体が当たってよろめいた私。
濡れてる髪や床。
睨んで出て行ったサエキさん。
「変だよ、おかしい、非常識、」か。
ハンカチで拭いたら、水だったから、何とかなりそうかな。