契約結婚ですが、極上パイロットの溺愛が始まりました



 午後十時半過ぎ。

 帰宅後すぐ食事を誘ってしまった七央さんに先にバスルームを使ってもらい、続いてシャワーを浴びにバスルームに入った。

 このマンションにきて初めての入浴。

 ハイグレードマンションのバスルームは広さはもちろん、デザインも目を見張るものがあった。

 ここに初めて訪れ契約を交わした日は電気もつけずにちらりと中を覗いただけで気付かなったけれど、脱衣スペースと浴室を区切るのは全面のガラス張り。

 これでは入浴中の姿が丸見えでなんともドキドキする造りだと思ったけれど、使う時はひとりなんだから別に特に問題はない。

 大きなバスタブに足を伸ばして浸かり、ゆったりリラックスしていると次第に睡魔が襲ってくる。


 そういえば、寝るのって……。


 ここにきて重大なことに気付き、叩き起こされたようにざばっと背中を起こす。


 まさか、一緒に寝るなんてことは、ないよね……!?


 リビングダイニングルームの他、七央さんと私のプライベートな部屋がそれぞれあり、もう一室この家にはベッドルームが存在している。

 今日到着して部屋をひとつずつ回って見たけれど、そのベッドルームには物凄く大きなベッドがどんと鎮座していた。

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