契約結婚ですが、極上パイロットの溺愛が始まりました
「じゃあさ、食事会、参加してくれない?」
食事会……?
「って言う名の、合コンなんじゃないの?」
そう言ってみると、なぎさはへへっと笑みを深める。
どうやらご名答のようだ。
「嫌だよ。だいたい、私がそういうの参加しないの知ってるでしょ?」
迷わず断ると、このやり取りを向こうで見ていた佳純が「ほらね」と苦笑する。
「知ってるよ、知ってるけど敢えて誘ってるの! 佳純も来てくれるっていうし、佑華も来てよ、お願い」
「え、佳純、合コン参加するの? 彼はいいの?」
彼氏がいる佳純が合コンに参加するなんて、大丈夫なのかと思わず彼女に振り返る。
この間別れそうなんて言っていたのが、まさか現実になってしまったとか……。
「あー、いいのいいの。私も視野を広げたほうがいいと思うしね」
なるほど。そういう参加ってことね……。
「ふうん。まぁ、佳純が参加するなら私は勘弁して」
「違うの、人数が急遽調整しなきゃいけなくなってさ。もともと行く予定の子がダメになっちゃって、女子は看護師でって約束してるから」
「えー、何その縛り」
つい突っ込んでしまう。それでなぎさがこんな必死に頼んできているわけだ。