契約結婚ですが、極上パイロットの溺愛が始まりました
「え、俺よくわからないんだけど、看護師さんと助産師さんって資格が違うとかそういうことなんですか?」
社交的そうな森川さんが私たちに疑問を投げかける。
すると、ちょうど女性陣の真ん中に掛けるなぎさが口を開いた。
「ここのいる全員が看護師免許は持ってるんですけど、佑華だけ唯一助産師なんです。看護学校卒業したあと、更に勉強して助産師の資格取って」
そう説明すると、男性陣の視線がぱらぱらと私に向けられる。
飛行機の件から引き続き話題の真ん中に自分がいて、なかなか落ち着けない。
「へぇ~、なるほど。じゃあ、宇佐美さんは産婦人科に勤めてるんですね。他の皆さんは?」
森川さんの質問に、なぎさが「佳純と私は、佑華と同じ産科です」と答える。
本日の主催者であるなぎさの看護学生時代の友達ふたりがその後の会話を引き継ぎ、やっと話題の中心から外れていったところで小さく息をついた。
「私たちのことよりも、航空会社に勤めている皆さんの仕事のほうが興味深いですよ!」
話が一区切りつくと、なぎさが男性陣に切り出す。同意するように女性陣がわっと盛り上がった。
確かに、航空会社に勤める人たちなんて身近にいないし、それは非常に興味深い。