契約結婚ですが、極上パイロットの溺愛が始まりました
「相手、どんな人たちだったの? イメージだけどさ、看護師さんたちの合コンとか、なんか商社マンとかさ、そういうエリートとしてそうなイメージっていうか」
「相手は、航空会社の人たちだったよ」
「え、航空会社?」
「うん、パイロットとか、整備士とかの専門職の人たち」
「へ~、やっぱなんかすごいね」
自分の分の紅茶を注ぐと、佑杏はソファーに座り直しカップに口をつける。そしてにやりと意味深に笑い「で、いい人いた?」と早速遠慮なしの質問を繰り出した。
「いい人って……別にそういうのは……」
「え、何その微妙な反応は。何? なんかいい出会いがあったわけだね!?」
「いい出会いっていうか、この間、沖縄行ったじゃん? 実はその帰りの飛行機でね、機内で陣痛ついた妊婦がいて」
そう言うと、佑杏は「えっ」と驚いた声を上げる。
「うそ、ドラマみたいな状態じゃん。その妊婦さん大丈夫だったの? 陣痛が飛行機でって辛すぎる……」