年下彼氏 〜side story〜
苦い思い出に浸りながら食べた味噌ラーメンは、味がいまいちわからなかった。
亮介も真紀も美味いと言っていたから、美味いはずなんだけど。
若かりし頃の苦い思い出なんか思いださなけりゃ良かった・・・!
真紀と兄貴が付き合いだした後、もちろん俺にも彼女が何人か出来たわけだけど。
付き合ってはみたけれど、こんな日に思い出せるような楽しい思い出を作ることは出来なかった。
曖昧な記憶しか残ってない。
これから先、特別と思えるやつなんかと出会えるんだろうか。
想像できるのは、やけにリアルな自分の寂しい独身生活だけだけど・・・。