年下彼氏 〜side story〜



「・・・沢藤、くん?」

「え?」


急にかけられた声に驚いて振り返る。


「あ・・・、時田?」

「沢藤くん、だよね?あ〜良かった。人違いだったらどうしようかと思っちゃった」


安心して胸を撫で下ろす彼女は、隣のクラスの時田さゆり。

真紀や佐藤とも仲がいい、ふわふわ栗色ヘアの結構可愛い子。


見たところ、一人。

女の子がラーメン屋に一人・・・?


「何してんの?一人?」

「ん?うん、ここのラーメン美味しいんだって。食べてみたくて。隣座ってもいい?」

「・・・あぁ、うん」



ありがとう、と笑って隣に座る彼女はどこからどう見てもラーメン屋には似合わない。





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