年下彼氏 〜side story〜
「私ね、ここの近くのカフェでバイトしてるの。今日は初めて一人でラーメン屋デビューなんだ。緊張してたから沢藤くんがいて良かった!」
さくさくと話しながらラーメンを注文する案外ざっくりとした性格なのかもしれない時田が意外すぎて、今まで考えていた苦い思い出のことは一気に・・・とまではいかないけど少しだけ飛んでった。
「・・・なんか意外だな。時田って案外さばさばしてんだな」
「んーよく言われるんだよね。見た目とのギャップがあるって。こう見えても私空手習ってるんだよ?」
「・・・マジ?」
「うん」
にこにこ笑う彼女が、人を投げ飛ばすところなんか想像できないけど・・・。
見た目じゃないんだなぁ・・・。
そんなことを考えながら、しげしげと時田を見ていたら、視線に気付いたのか時田が笑って言った。
「沢藤くんは見た目通り、一緒にいたら楽しそうだね。真紀もそう言ってたし」