年下彼氏 〜side story〜
クリスマスソングのかかるラーメン屋にげんなりしつつ、味噌ラーメンを注文する。
3年前の12月24日、真紀と兄貴が付き合いだした日。
あの日、俺はいったい、何をやってたんだろうなぁ・・・。
***
あの頃はまだ、兄貴より俺の方が真紀に近かった。
中学になって距離ができる、なんてこともなく真紀は毎日のようにうちに来てた。
「大志ー?入るよー?」
入るよって言ってからすぐ開けたんじゃ隠すものも隠せないっつの。
どうせ隠すつもりもないけど、と思いながら容赦なくドアを開けられるのをのんびり待った。
「汚なっ!」
「開けんの早えーよ」
「うわ、服脱ぎっぱなし・・・、このコーラの缶おとといからあるけど?」
汚いって思うなら来なきゃいいのにと思いながら、真紀に目も向けずそのままベッドで雑誌を読み耽る。