破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします ②【11/25コミカライズ完結記念番外編追加】
同日、午後。
ノアとエヴァンが宿に戻ってきて昼食を済ませると、一行は宿代の支払いを済ませ厩舎へ向かった。
「アイザック様! 忘れ物はありませんか?」
「多分な。エヴァンはマンゴーを摘んだか?」
「もちろんです! ぬかりはありませんよ」
買い出しした荷物をホロ馬車に運び入れ、各自必要なものは揃っているかチェックしていく。
「ねぇねぇアーシェ。調味料の袋、こっちに乗せても大丈夫?」
旅の途中で取り出しやすくなるよう荷物を整理するノアが、アーシェリアスを振り返って確認する。
「大丈夫! あ、手伝うよ」
答え、手助けしようと荷台に乗ろうとしたところで、アーシェリアスは馬車に近寄る人の気配に気づいた。
振り向き、反射的に身体を強張らせる。
「ミ、ミア。アルバート様も、こんにちは」
破滅フラグツートップの登場に、アーシェリアスは慌てて笑顔を貼り付けた。
ザックたちも気付いて、荷物を積む手を止める。
「アルバート卿か。どうした?」
ザックが問いかけると、アルバートは一礼した。
「謝罪したく参りました」
一緒に頭を下げたミアが、肩を小さく寄せて眉を下げる。
「あの……私、知らなくて………」
小さな唇を動かしながら、ミアはウルウルと瞳に涙を溜めていく。
「まさかあの馬車が盗賊のものだったなんて想像もしてませんでした。てっきり宿の方が手配したくれたものだと思って……」
ついにぽろぽろと涙を零したミアの隣立つアルバートは、未だ頭をザックに見せたまま。
ノアとエヴァンが宿に戻ってきて昼食を済ませると、一行は宿代の支払いを済ませ厩舎へ向かった。
「アイザック様! 忘れ物はありませんか?」
「多分な。エヴァンはマンゴーを摘んだか?」
「もちろんです! ぬかりはありませんよ」
買い出しした荷物をホロ馬車に運び入れ、各自必要なものは揃っているかチェックしていく。
「ねぇねぇアーシェ。調味料の袋、こっちに乗せても大丈夫?」
旅の途中で取り出しやすくなるよう荷物を整理するノアが、アーシェリアスを振り返って確認する。
「大丈夫! あ、手伝うよ」
答え、手助けしようと荷台に乗ろうとしたところで、アーシェリアスは馬車に近寄る人の気配に気づいた。
振り向き、反射的に身体を強張らせる。
「ミ、ミア。アルバート様も、こんにちは」
破滅フラグツートップの登場に、アーシェリアスは慌てて笑顔を貼り付けた。
ザックたちも気付いて、荷物を積む手を止める。
「アルバート卿か。どうした?」
ザックが問いかけると、アルバートは一礼した。
「謝罪したく参りました」
一緒に頭を下げたミアが、肩を小さく寄せて眉を下げる。
「あの……私、知らなくて………」
小さな唇を動かしながら、ミアはウルウルと瞳に涙を溜めていく。
「まさかあの馬車が盗賊のものだったなんて想像もしてませんでした。てっきり宿の方が手配したくれたものだと思って……」
ついにぽろぽろと涙を零したミアの隣立つアルバートは、未だ頭をザックに見せたまま。