破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします ②【11/25コミカライズ完結記念番外編追加】
「手違いで危険に晒してしまい、申し訳ありませんでした」
けれど、ザックは何も答えない。
その視線はミアへと向けられていて、やがて口が開いた。
「今回、たまたま俺たちが一緒に馬車に乗り込み、シーゾーが追ってくれていたから助かった。だが、ひとつでも違ったらアーシェは今ここにはいなかったかもしれない」
ザックの声は珍しく固く、ミアを見るその目は厳しい。
「そうなっていたら、俺はアンタを死ぬまで許せなかった」
こんなにも怒りを滲ませたザックの声を聞くのは皆初めてだ。
(私のために、本気で怒ってくれてる……)
感じるザックの想いに、アーシェリアスはミアに申し訳なく思いながらも密かに喜んだ。
さすがにミアの顔も青ざめる。
「もっ、申し訳ありませんでした!」
「アルバート卿も、次はないと思ってくれ」
「はい。しかと胸に刻みます」
重くなった雰囲気を払うように、エヴァンが「うむ」と頷いてアルバートの肩を叩いた。
「まあ、マンゴーでも食べて元気を出せ!」
「それで元気が出るのはお前だけだろ。ところで、エスディオを出るのか?」
尋ねたアルバートに、エヴァンが即座に答える。
「ああ、俺たちはこれから王都へ行く」
ぽろっと行き先を告げられてしまい、アーシェリアスは心中で叫ぶ。
(ひいぃっ⁉ ミアの前でなんてことを! また追われたらどうするつもりぃぃ⁉)
自分ではなく仲間が破滅フラグを拾うなんてありなのか。
けれど、ザックは何も答えない。
その視線はミアへと向けられていて、やがて口が開いた。
「今回、たまたま俺たちが一緒に馬車に乗り込み、シーゾーが追ってくれていたから助かった。だが、ひとつでも違ったらアーシェは今ここにはいなかったかもしれない」
ザックの声は珍しく固く、ミアを見るその目は厳しい。
「そうなっていたら、俺はアンタを死ぬまで許せなかった」
こんなにも怒りを滲ませたザックの声を聞くのは皆初めてだ。
(私のために、本気で怒ってくれてる……)
感じるザックの想いに、アーシェリアスはミアに申し訳なく思いながらも密かに喜んだ。
さすがにミアの顔も青ざめる。
「もっ、申し訳ありませんでした!」
「アルバート卿も、次はないと思ってくれ」
「はい。しかと胸に刻みます」
重くなった雰囲気を払うように、エヴァンが「うむ」と頷いてアルバートの肩を叩いた。
「まあ、マンゴーでも食べて元気を出せ!」
「それで元気が出るのはお前だけだろ。ところで、エスディオを出るのか?」
尋ねたアルバートに、エヴァンが即座に答える。
「ああ、俺たちはこれから王都へ行く」
ぽろっと行き先を告げられてしまい、アーシェリアスは心中で叫ぶ。
(ひいぃっ⁉ ミアの前でなんてことを! また追われたらどうするつもりぃぃ⁉)
自分ではなく仲間が破滅フラグを拾うなんてありなのか。