破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします ②【11/25コミカライズ完結記念番外編追加】
一体どんな頼み事なのか。
アーシェリアスは、静かに言葉の続きを待つ。
女王はにっこりと微笑みを浮かべた。
「聞いてもらえるのなら、この本を一時的に貸しましょう」
取引を持ち掛けられ、アーシェリアスは思案する。
本を貸してもらえるのはありがたいが、頼みの内容を知らずに承諾はできない。
「どのような頼みでしょうか」
石橋を叩いて渡るかのごとく慎重に話を進める。
すると、女王は長い指で本を開いた。
ぱらりぱらりとページをめくり、やがて手を止めてアーシェリアスに見せる。
「この料理を、作ってもらいたいの」
宰相が女王から本を受け取り、アーシェリアスに渡した。
ザックも覗き込むようにし、ふたりでページを確認する。
そこには、完成した料理のイラストと、異国の文字が綴られている。
「確かにコスタさんの言ってた通り読めない文字だな」
そう声にしたザックだが、見覚えがあった。
アーシェリアスが今までシーゾーからもらっていた食材の包みなどに書かれている文字に酷似しているのだ。
「アーシェ、なんて書いてある?」
ほぼ読めると確信して訊ねるザックの声に、アーシェリアスはどこか興奮した面持ちで答える。
「これ、肉じゃがよ!」
その瞬間、女王がハッと目を見開いた。
アーシェリアスは、静かに言葉の続きを待つ。
女王はにっこりと微笑みを浮かべた。
「聞いてもらえるのなら、この本を一時的に貸しましょう」
取引を持ち掛けられ、アーシェリアスは思案する。
本を貸してもらえるのはありがたいが、頼みの内容を知らずに承諾はできない。
「どのような頼みでしょうか」
石橋を叩いて渡るかのごとく慎重に話を進める。
すると、女王は長い指で本を開いた。
ぱらりぱらりとページをめくり、やがて手を止めてアーシェリアスに見せる。
「この料理を、作ってもらいたいの」
宰相が女王から本を受け取り、アーシェリアスに渡した。
ザックも覗き込むようにし、ふたりでページを確認する。
そこには、完成した料理のイラストと、異国の文字が綴られている。
「確かにコスタさんの言ってた通り読めない文字だな」
そう声にしたザックだが、見覚えがあった。
アーシェリアスが今までシーゾーからもらっていた食材の包みなどに書かれている文字に酷似しているのだ。
「アーシェ、なんて書いてある?」
ほぼ読めると確信して訊ねるザックの声に、アーシェリアスはどこか興奮した面持ちで答える。
「これ、肉じゃがよ!」
その瞬間、女王がハッと目を見開いた。