破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします ②【11/25コミカライズ完結記念番外編追加】
「本は料理が完成した後、一時的にですが預けます。その時に幻の料理について確かめるといいでしょう」
「ありがとうございます」
感じる痛みを隠して礼を告げるアーシェリアスに、女王は目を細め立ち上がると、背後にある控えの間に退出した。
その後、宰相に必要な材料を伝えたアーシェリアスも、ザックと共に謁見の間から下がった。
「ジャガイモ効果はあったか?」
「ちょっとはあったかも。ザックは……平気?」
アーシェリアスの気遣いにザックは「ああ」と返す。
「あれくらいはいつものことだ。それより、母上だ」
女王の口から出たシャーリーンの名。
あの場でザックの母の名が出てくるとはふたりは夢にも思っていなかった。
「ザックのお母様が私と同じ料理を作っていたなんてビックリね」
「母上も前世はアーシェと同じ世界の住人だったんだろうか」
サロンに向かい、廊下を歩きながらザックが考え込む。
「そっか。そのパターンもあるのね。そうなると、リンカさんも合わせて三人……」
転生者が三人となると、なかなか多い人数だ。
しかも、ファレ乙の世界にとなれば奇跡的な確率だろう。
「ありがとうございます」
感じる痛みを隠して礼を告げるアーシェリアスに、女王は目を細め立ち上がると、背後にある控えの間に退出した。
その後、宰相に必要な材料を伝えたアーシェリアスも、ザックと共に謁見の間から下がった。
「ジャガイモ効果はあったか?」
「ちょっとはあったかも。ザックは……平気?」
アーシェリアスの気遣いにザックは「ああ」と返す。
「あれくらいはいつものことだ。それより、母上だ」
女王の口から出たシャーリーンの名。
あの場でザックの母の名が出てくるとはふたりは夢にも思っていなかった。
「ザックのお母様が私と同じ料理を作っていたなんてビックリね」
「母上も前世はアーシェと同じ世界の住人だったんだろうか」
サロンに向かい、廊下を歩きながらザックが考え込む。
「そっか。そのパターンもあるのね。そうなると、リンカさんも合わせて三人……」
転生者が三人となると、なかなか多い人数だ。
しかも、ファレ乙の世界にとなれば奇跡的な確率だろう。