破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします ②【11/25コミカライズ完結記念番外編追加】
『俺はアーシェ以外の女性と結婚はしない』
半年前、女王よりネレーゲン公国の姫との縁談話が持ち上がった際、落ち込むアーシェリアスにザックはきっぱりと言い切った。
『叶わないのなら、王子オプションなんて捨てる』
真剣な顔で告げられ、アーシェリアスもザックと一生涯寄り添いたいと願ったのだ。
すると、女王はすんなりとザックとアーシェリアスの結婚を許可した。
ネレーゲンの姫に比べたら身分は劣るも、アーシェリアスは伯爵令嬢だ。
加えて、アーシェリアスが王都に来てから城内の雰囲気が和やかになった。
国益にはならずとも、人々の心と腹を満たす存在は貴重。
何より、シャーリーンの分も幸せになってもらわねば、きっとまた後悔すると言って。
「ちなみにさっきの話だが、俺は少し違う」
「幸せの話?」
「ああ。アーシェの料理は確かに人を幸せにしてる。でも俺は、アーシェが作ってくれるから幸せなんだ」
他の誰かがどれだけ愛情を込めてもきっと、心から幸福に満たされることはない。
愛する者の料理だからこそ、たまらなく幸せなのだ。
半年前、女王よりネレーゲン公国の姫との縁談話が持ち上がった際、落ち込むアーシェリアスにザックはきっぱりと言い切った。
『叶わないのなら、王子オプションなんて捨てる』
真剣な顔で告げられ、アーシェリアスもザックと一生涯寄り添いたいと願ったのだ。
すると、女王はすんなりとザックとアーシェリアスの結婚を許可した。
ネレーゲンの姫に比べたら身分は劣るも、アーシェリアスは伯爵令嬢だ。
加えて、アーシェリアスが王都に来てから城内の雰囲気が和やかになった。
国益にはならずとも、人々の心と腹を満たす存在は貴重。
何より、シャーリーンの分も幸せになってもらわねば、きっとまた後悔すると言って。
「ちなみにさっきの話だが、俺は少し違う」
「幸せの話?」
「ああ。アーシェの料理は確かに人を幸せにしてる。でも俺は、アーシェが作ってくれるから幸せなんだ」
他の誰かがどれだけ愛情を込めてもきっと、心から幸福に満たされることはない。
愛する者の料理だからこそ、たまらなく幸せなのだ。