破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします ②【11/25コミカライズ完結記念番外編追加】
やがて、ハクジュの気配に気づいた少女が足を止めて振り返った。
「あ、あの」
「ん?」
「あなたもこっちなんですか?」
「いいや、ただそなたについていってる」
「やだっ、ストーカー!?」
ひぃっと顔を青ざめさせて少女は後ずさった。
ハクジュはこてんと首を傾げる。
「スト……? ってなに?」
「あなたみたいな人のことです!」
「違うよ、我は神」
「あー、はいはい、そうでしたね。なんて悠長に話してる場合じゃないわ! 相手してたら予約の時間過ぎちゃう」
もうついて来ないでくださいねと念を押し、踵を返した少女にハクジュはまだついていく。
「予約?」
「はい、病院で診察があるんです。って、私ってばなんで説明を。しかもついてくるし!」
「急いでるなら我がばびゅんと連れて行ってあげようか」
「ば、ばびゅん?」
ハクジュは頷くと、ジャケットの内ポケットからスマホを取り出した。
「目的地の名前は?」
「べりいず総合病院です、けど」
「ふむふむ……よし、登録完了。はい、手を貸して」
スマホで神アプリを操作したハクジュは、少女に手を差し伸べる。
少女は反射的にといった様子で手を重ねると、その直後、景色がぐにゃりと曲がり。
「えっ⁉ な、なにっ⁉」
五秒と経たぬ間に、少女の目的地である病院前に到着した。
「あ、あの」
「ん?」
「あなたもこっちなんですか?」
「いいや、ただそなたについていってる」
「やだっ、ストーカー!?」
ひぃっと顔を青ざめさせて少女は後ずさった。
ハクジュはこてんと首を傾げる。
「スト……? ってなに?」
「あなたみたいな人のことです!」
「違うよ、我は神」
「あー、はいはい、そうでしたね。なんて悠長に話してる場合じゃないわ! 相手してたら予約の時間過ぎちゃう」
もうついて来ないでくださいねと念を押し、踵を返した少女にハクジュはまだついていく。
「予約?」
「はい、病院で診察があるんです。って、私ってばなんで説明を。しかもついてくるし!」
「急いでるなら我がばびゅんと連れて行ってあげようか」
「ば、ばびゅん?」
ハクジュは頷くと、ジャケットの内ポケットからスマホを取り出した。
「目的地の名前は?」
「べりいず総合病院です、けど」
「ふむふむ……よし、登録完了。はい、手を貸して」
スマホで神アプリを操作したハクジュは、少女に手を差し伸べる。
少女は反射的にといった様子で手を重ねると、その直後、景色がぐにゃりと曲がり。
「えっ⁉ な、なにっ⁉」
五秒と経たぬ間に、少女の目的地である病院前に到着した。