破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします ②【11/25コミカライズ完結記念番外編追加】
「え? え? ど、な、え?」
「この神アプリに目的地を登録すると、どこにでも移動できるんだ」
スマホの画面を見せると動転しきょろきょろしている少女が「そんなバカな!」と突っ込んだ。
しかし、景色をよく確認して事実を受け止められたらしい。
「ほ、本当に神様なんですか?」
「さっきからそう言ってるし」
どうやらハクジュの言葉を冗談か何かだと思って適当に流していたようだ。
少女はハクジュの顔をじっと見つめ、なぜか悲しそうに眉尻を下げる。
「もしかして、私を迎えにきたの?」
いったいなんの話か。
神と知り、迎えと結びつくものというと。
(我、死神と思われてる?)
死神も確かに神ではあるが、自分はそうではない。
心配するということは、身体に不調でもきたしているのかと思い至り、ハクジュは少女の魂を視た。
(……病に侵されてるのか。寿命も長くない。人間界でいう……一年くらい?)
生きている人間に寿命を知らせるのはタブーだ。
ハクジュは言葉にはせず、ただひとこと「死は我の管轄じゃないし」と告げた。
「この神アプリに目的地を登録すると、どこにでも移動できるんだ」
スマホの画面を見せると動転しきょろきょろしている少女が「そんなバカな!」と突っ込んだ。
しかし、景色をよく確認して事実を受け止められたらしい。
「ほ、本当に神様なんですか?」
「さっきからそう言ってるし」
どうやらハクジュの言葉を冗談か何かだと思って適当に流していたようだ。
少女はハクジュの顔をじっと見つめ、なぜか悲しそうに眉尻を下げる。
「もしかして、私を迎えにきたの?」
いったいなんの話か。
神と知り、迎えと結びつくものというと。
(我、死神と思われてる?)
死神も確かに神ではあるが、自分はそうではない。
心配するということは、身体に不調でもきたしているのかと思い至り、ハクジュは少女の魂を視た。
(……病に侵されてるのか。寿命も長くない。人間界でいう……一年くらい?)
生きている人間に寿命を知らせるのはタブーだ。
ハクジュは言葉にはせず、ただひとこと「死は我の管轄じゃないし」と告げた。