破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします ②【11/25コミカライズ完結記念番外編追加】
ザックは、期待に心を躍らせるアーシェリアスのフォローに入るよう、肝心な質問を投げた。
「そこに、幻の料理について書かれている可能性はありますか?」
「幻の料理かはわかりませんが、祖父を幸福にしたレシピが載っていると、いつだったか話していた記憶がありますね」
コスタの言葉に、アーシェリアスの目が先ほどよりも大きく爛々と輝く。
「本当ですか⁉」
「どの料理なのかまではわかりませんが」
「十分です!」
幻の料理は、食べた人を幸福にする料理だ。
可能性は大いにあるし、何よりこうして情報が手に入るだけでも前進できるので嬉しかった。
「ああ、そうだ。お二方にひとつ注意が」
アーシェリアスとザックは共に「なんですか?」と首を傾げた。
「その本は異国の言葉で書かれているので、もしかしたら読めないのでは、と」
「どこの国ですか?」
尋ねたザックに、コスタが困ったように眉を下げる。
「それが、どこのものか全くわからず……。他国に行ったことはないはずですし、本当に、不思議な人で」
アーシェリアスは、コスタと女将の祖母がエスディオの出身だとカリドで聞いた。
他国で生活したことがなくても、外国語を学ぶことはできるが、もしもその他国の文字が前世の世界のものであるとしたら。
(ここで考えていてもわからない。とにかく図書館へ行って確認してみよう)
転生者であるかもしれない。
そんな予想を胸に、アーシェリアスはコスタに礼を告げ、ザックと共にそのまま図書館へ向かった。
「そこに、幻の料理について書かれている可能性はありますか?」
「幻の料理かはわかりませんが、祖父を幸福にしたレシピが載っていると、いつだったか話していた記憶がありますね」
コスタの言葉に、アーシェリアスの目が先ほどよりも大きく爛々と輝く。
「本当ですか⁉」
「どの料理なのかまではわかりませんが」
「十分です!」
幻の料理は、食べた人を幸福にする料理だ。
可能性は大いにあるし、何よりこうして情報が手に入るだけでも前進できるので嬉しかった。
「ああ、そうだ。お二方にひとつ注意が」
アーシェリアスとザックは共に「なんですか?」と首を傾げた。
「その本は異国の言葉で書かれているので、もしかしたら読めないのでは、と」
「どこの国ですか?」
尋ねたザックに、コスタが困ったように眉を下げる。
「それが、どこのものか全くわからず……。他国に行ったことはないはずですし、本当に、不思議な人で」
アーシェリアスは、コスタと女将の祖母がエスディオの出身だとカリドで聞いた。
他国で生活したことがなくても、外国語を学ぶことはできるが、もしもその他国の文字が前世の世界のものであるとしたら。
(ここで考えていてもわからない。とにかく図書館へ行って確認してみよう)
転生者であるかもしれない。
そんな予想を胸に、アーシェリアスはコスタに礼を告げ、ザックと共にそのまま図書館へ向かった。