破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします ②【11/25コミカライズ完結記念番外編追加】
(ど、どうしよう。変に意識してしまう……! でも、シーゾー! シーゾーもいるから二人きりではないわよね、うん)
気持ちを落ち着かせようと息をゆっくり吸い込んだところで、ザックが口を開いた。
「落ち込んでるかと思って、気になって来た」
「あ……うん。落ち込んでいるっていうより、どうしたらいいのか悩んでいたの」
ザックが慰めに来てくれたのだと知り、変に意識して軽く警戒した自分を反省する。
「昨夜アーシェも言ってたが、賊は盗んだものを金に換えるはずだ。灰鷹がすでに手離しているなら質屋か、もしくは誰かに買われてるだろう」
「手離してない場合は?」
「灰鷹の根城を探る必要が出てくるな」
「そうなるわよね……」
どこにあるともわからない根城を探すのも一苦労だろうが、何より仲間を危険に晒すのは憚られる。
最悪の場合、諦めるしかないだろう。
それに、アーシェリアスも令嬢だ。
何かあって父や兄、屋敷の者たちに迷惑をかけたくはない。
「とにかく、明日はエスディオの質屋をあたってみないか? エスディオで盗んだものをエスディオで売る可能性は低いが、ひとつひとつ潰していこう」
「うん。そうね、そうしましょう」
本については確かにそうだ。
できることからあたっていって、壁にぶつかったらまたそこで考えればいいたろう。
気持ちを落ち着かせようと息をゆっくり吸い込んだところで、ザックが口を開いた。
「落ち込んでるかと思って、気になって来た」
「あ……うん。落ち込んでいるっていうより、どうしたらいいのか悩んでいたの」
ザックが慰めに来てくれたのだと知り、変に意識して軽く警戒した自分を反省する。
「昨夜アーシェも言ってたが、賊は盗んだものを金に換えるはずだ。灰鷹がすでに手離しているなら質屋か、もしくは誰かに買われてるだろう」
「手離してない場合は?」
「灰鷹の根城を探る必要が出てくるな」
「そうなるわよね……」
どこにあるともわからない根城を探すのも一苦労だろうが、何より仲間を危険に晒すのは憚られる。
最悪の場合、諦めるしかないだろう。
それに、アーシェリアスも令嬢だ。
何かあって父や兄、屋敷の者たちに迷惑をかけたくはない。
「とにかく、明日はエスディオの質屋をあたってみないか? エスディオで盗んだものをエスディオで売る可能性は低いが、ひとつひとつ潰していこう」
「うん。そうね、そうしましょう」
本については確かにそうだ。
できることからあたっていって、壁にぶつかったらまたそこで考えればいいたろう。