破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします ②【11/25コミカライズ完結記念番外編追加】
「それで、そのミア殿は?」
エヴァンがミアの名を出した矢先、噂をすればなんとやら。
「お待たせ、アーシェ!」
どこかウキウキした様子のミアが戻ってきた。
「あの馬車に乗ってくれる?」
ミアが可愛らしく手のひらを上向けて指し示した先には、窓のついた高級な箱馬車。
赤茶色に塗装されており、ひと目で貴族向けのものだとわかる。
いつものホロ馬車とは違い、きっと乗り心地はいいだろう。
(だけど! 乗ったらミアと過ごす時間が増えてしまう! アルバートも交えてお祝いするんだろうし……破滅フラグが待ち受けているとしか思えない……!)
回避の為にはどうすべきか。
今すぐザックに相談するのが賢明だろうと、アーシェリアスが不安気な瞳でザックを見つめた。
ザックは意図を汲み取ったと言うように頷く。
「わかった。俺も一緒に乗ろう」
(違うーっ! 乗らない方向を希望してますー!)
心の中で突っ込んでいる間にも、ザックはアーシェの手を引いて馬車へと向かう。
すると、ミアの大きな目が驚きに染まった。
「え、あの、先にアーシェと私だけで馬車に」
「なぜだ? 同じ場所に向かうなら問題ないだろう。何より、俺はアーシェの護衛だ。離れるつもりはない」
「俺はアイザック様の護衛だ! 故に同乗させてもらうぞ」
「僕もアーシェと一緒がいい~」
エヴァンがミアの名を出した矢先、噂をすればなんとやら。
「お待たせ、アーシェ!」
どこかウキウキした様子のミアが戻ってきた。
「あの馬車に乗ってくれる?」
ミアが可愛らしく手のひらを上向けて指し示した先には、窓のついた高級な箱馬車。
赤茶色に塗装されており、ひと目で貴族向けのものだとわかる。
いつものホロ馬車とは違い、きっと乗り心地はいいだろう。
(だけど! 乗ったらミアと過ごす時間が増えてしまう! アルバートも交えてお祝いするんだろうし……破滅フラグが待ち受けているとしか思えない……!)
回避の為にはどうすべきか。
今すぐザックに相談するのが賢明だろうと、アーシェリアスが不安気な瞳でザックを見つめた。
ザックは意図を汲み取ったと言うように頷く。
「わかった。俺も一緒に乗ろう」
(違うーっ! 乗らない方向を希望してますー!)
心の中で突っ込んでいる間にも、ザックはアーシェの手を引いて馬車へと向かう。
すると、ミアの大きな目が驚きに染まった。
「え、あの、先にアーシェと私だけで馬車に」
「なぜだ? 同じ場所に向かうなら問題ないだろう。何より、俺はアーシェの護衛だ。離れるつもりはない」
「俺はアイザック様の護衛だ! 故に同乗させてもらうぞ」
「僕もアーシェと一緒がいい~」