破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします ②【11/25コミカライズ完結記念番外編追加】
突如、開かなかった小窓が動き、拳ほどの大きさがある球体が放り込まれた。
コロコロと床を転がった球が何であるか。
それを考えるより先に球から煙が一気に放出される。
「な、なに⁉」
アーシェリアスの驚く声と、ザックがその正体の可能性に気付いたのは同時だ。
「まずい! 口元を覆え! エヴァン、窓を!」
「開きません!」
すでに試みていたエヴァンが叫び、ドアを蹴破ろうとする。
だが、その足は見る見るうちに力を失い床に着いてしまった。
「エヴァン!」
「すみま、せ……」
煙が立ち込める車内に、尻すぼんでいく謝罪の声。
エヴァンの隣に座っているノアは、すでに目を閉じてぐったりしていた。
「くそっ……アーシェ……」
「ザック……これは……」
その会話を最後に、ふたりの意識も途切れた。
コロコロと床を転がった球が何であるか。
それを考えるより先に球から煙が一気に放出される。
「な、なに⁉」
アーシェリアスの驚く声と、ザックがその正体の可能性に気付いたのは同時だ。
「まずい! 口元を覆え! エヴァン、窓を!」
「開きません!」
すでに試みていたエヴァンが叫び、ドアを蹴破ろうとする。
だが、その足は見る見るうちに力を失い床に着いてしまった。
「エヴァン!」
「すみま、せ……」
煙が立ち込める車内に、尻すぼんでいく謝罪の声。
エヴァンの隣に座っているノアは、すでに目を閉じてぐったりしていた。
「くそっ……アーシェ……」
「ザック……これは……」
その会話を最後に、ふたりの意識も途切れた。