破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします ②【11/25コミカライズ完結記念番外編追加】
「お、なんだ、もしかして知ってるのか? 俺たちも有名になったもんだな」
得意げに胸の前で腕を組む頭領。
アーシェリアスたちは仲間内にのみ聞こえるように声を潜める。
「まさかの灰鷹よ! これはチャンスじゃない?」
「そうだけど、灰鷹のやつらがまだ本を持ってるかわからないでしょ?」
「でも、もし灰鷹が盗んだのなら、本をどうしたかくらいは情報を得られるかもでしょう?」
「だが、どうやって聞き出すつもりだ」
盗賊が盗んだ宝をどうしたかなど、ほいほいと話すわけは……普通ならないが。
三人は同時にチラリとお喋りな頭領を見た。
「簡単に聞けそうっちゃ聞けそうかも?」
ノアが言うと、アーシェリアスとザックは「確かに」と頷いた。
だが、いきなり「図書館からレシピ本盗みましたか」などと聞いて警戒されても困る。
あくまでもさり気なく聞き出すのが無難だろう。
アーシェリアスがそう考えた時だ。
「おおおおお、お頭~! また焦げちまいました~」
マッシュルームに似たおかっぱ頭が特徴の、背丈の低い青年が駆け込んできた。
得意げに胸の前で腕を組む頭領。
アーシェリアスたちは仲間内にのみ聞こえるように声を潜める。
「まさかの灰鷹よ! これはチャンスじゃない?」
「そうだけど、灰鷹のやつらがまだ本を持ってるかわからないでしょ?」
「でも、もし灰鷹が盗んだのなら、本をどうしたかくらいは情報を得られるかもでしょう?」
「だが、どうやって聞き出すつもりだ」
盗賊が盗んだ宝をどうしたかなど、ほいほいと話すわけは……普通ならないが。
三人は同時にチラリとお喋りな頭領を見た。
「簡単に聞けそうっちゃ聞けそうかも?」
ノアが言うと、アーシェリアスとザックは「確かに」と頷いた。
だが、いきなり「図書館からレシピ本盗みましたか」などと聞いて警戒されても困る。
あくまでもさり気なく聞き出すのが無難だろう。
アーシェリアスがそう考えた時だ。
「おおおおお、お頭~! また焦げちまいました~」
マッシュルームに似たおかっぱ頭が特徴の、背丈の低い青年が駆け込んできた。