幼なじみと恋愛講座をご一緒に。

翌日の始業時間前…
嫌々な気持ちを抑えながら秘書課へと向かった。

秘書課に到着すると始業前にも関わらず既に窓口に職員が居たので声を掛ける。

「おはようございます。
 始業前の時間で申し訳ないですが、田代さんって本日出勤してますか?
 アポ取ってないんですけどお時間あったらお会いできますか?」

「おはようございます。
 営業部の永瀬さんですか?
 はい。田代に都合を伺って参ります。
 少々お待ち下さい。」

めんどくさいけど、仕方ない。
花乃には言ってないが田代に会いに行く事に決めた。

化粧ばっちりの如何にも秘書課の人間です!ってやつが現れた。
「おはようございます。
 永瀬さんの方からいらっしゃるなんて、どうしたのかしら?」

……。
意外にも田代本人が現れてくれてラッキーだったが。
(全く、相変わらず、ふざけた野郎だな。)

ここで喧嘩ごしになるのは不味いと思い、一瞬睨みそうになったのを抑え、場所を移す提案をする。

「此処では話せる内容では無いので移動出来ますか?」

「なら、ランチをご一緒して。
 そうね。12時に駅前のカフェで良いわ。」

「・・・。はい…。」

不躾で横柄な態度と言いたい事だけ言って自席へと戻った。 
駅前のカフェって誰かに見られたら更に面倒なんだけど。
好きなやつに勘違いされてもいいのかよ。
花乃には社食で食べるよう何とか促せるといいけど。
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