青薔薇の至愛




何度も角度を変えて、迫るキスに溺れそうになっていると、息が苦しくなってきたから手で朱ちゃんの口を塞いだ。



すると、少しだけ不機嫌な朱ちゃんが顔をだし、瞳から光が消えていてなんだか怖い。




「いいとこだったのに邪魔すんな」



「も、もうダメ!」


「どして。
 不安になる彼女に俺の愛を流し込むのだ。
 いざ行かん」


「これ以上は死んじゃうよ~」


「ぷぷ、お子さまめ~。
 さっきまで欲しがってたくせに。
 結局俺が我慢する羽目になるんじゃねーか。」


「だ、だ、だって朱ちゃん」


「上手いって?」


「どうして自分で言っちゃうの……」


「優の顔に書いてある」



得意気な朱ちゃんに、ぐぬぬと悔しがりながら自然な上目遣いで見ると、「くそ可愛い、俺を愛で殺してくれ優~」と痛いくらいに抱き締められるから
ギブアップだと、その背中を叩いて知らせた。




「どうして俺の優はこんなに可愛いんだろう。
 貢ぎたくなる可愛さだ、一生養うから俺以外と結婚するとか言い出すなよ」



「言わないけど、なんだか朱ちゃんの熱量すごいね」



「拗らせまくってこうなった。
 お前が隣にいて何も出来なかった日々を思い出すと泣けてくる。
 あっ、早くヤッちまいてーな。」


「急に最低だよ、朱ちゃん」







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