青薔薇の至愛
寝起きに体を伸ばす朱ちゃんは、普段カッコいいのに可愛さを兼ね備えてるから罪な男だよ。
「今日は俺がお前を起こそうと思って早起きしたのに、優の匂い落ち着くからいつの間にか一緒に寝てた。
ごめんちゃい」
「ありがとうって言いたいところだけど、やだよ~、私寝起き見られるの!」
「そういえば、よだれ垂らして白目向いてたな、可愛かった」
「えっ?!」
「うそうそ、冗談。
深い眠りについた優も可愛かったから安心しろ。
たまには俺から起こしに行くのもいいかもな。
起きれないけど。」
「勘弁してください……」
好きな人には可愛くない姿見せたくないのに。
朱ちゃんってば、ほんと乙女心が分かってない。
本当に涎垂らして寝てないか心配になって、口元をペタペタ触るけど本当に嘘だったみたいで安心した。
「それより優、着替えてどっか行こう。
桜木さんからバイク借りたから、後ろ乗せてやんよ」
「えっ、朱ちゃんってバイク乗れるの!?」
「あー……まあな。
暇だし免許取っておいたんだよ。」