青薔薇の至愛
顔が整っていて、オーラのあるふたりと一緒に居ると、チラチラ前を通る学校の生徒に見られるから今すぐにでも教室に戻りたくなる。
すると、ーードカッと誰かが私の隣に座った。
「おい、お前らふたり。なに俺抜きで優と一緒にいるわけ?」
突然の朱ちゃんの登場に心底ホッとする。
けど、また顔のカッコいい人が現れたことによって遠くの方からもチラチラと人に見られ余計注目を浴びてしまう。
この三人、確か芽愛ちゃんが言うには群を抜いて異常なくらいモテるんだっけ……。
どうして私は、そんなカッコいい人達に囲まれてるんだろう……登校している時たまに四人になるけど、校内だとどうしてか緊張してしまう。
「やほやっほー朱光。
彼女ちゃん借りてるよー」
「別に朱光さん居なくて、優乃と一緒に居てもよくないですか?男の嫉妬は見苦しいですよ」
「桜木さんは優が怖がるからあまり近づいてほしくないし、雪は一丁前に俺のこと煽るじゃん。
文化祭当日、お前のメイド服姿でも写真に撮ってファンに売りさばてやろうか」
「朱光さん、桜木さんより酷いこと言いますね、すみませんでした」
「あまり近づいてほしくないって流石の俺にも人の心があるってもんよ朱光。
傷ついた~傷ついた~」
「雪は素直でよろしい。
桜木さんに関しては、傷つく心を持ってなさそうだからそのままにしておこう」
「朱ちゃんひでぇ」
納得のいっていない桜木さんが、ブーブー横で何かを言っているけど、朱ちゃんは慣れているのか無視して私にだけ目を向ける。