青薔薇の至愛




出し物決めたばかりだと思っていたけど、明日文化祭当日だなんて信じられない……。


時間の流れは早いな~と、派手に飾り付けされている教室をボーッと見ながら思っていると、スカートのポケットにある携帯が通知で震える。


取り出して画面を開くと、朱ちゃんから『校門で待ってるから、終わったら来いよ』のメッセージ。


待っててくれる朱ちゃんに、胸がキュンと鳴って、皆が解散していく中、私も葉純ちゃん達にバイバイと手を振って校門へ急いだ。



「朱ちゃん、お待たせ!」


「走ってきたの優?早かったな」


「うん!朱ちゃん待たせるといけないから急いだよ」


「急いで転んだら危ないだろ、お前ドジだし。」


「もお……意地悪言わないでよ」


「うそうそ冗談。それにしても疲れたなー、本番前に大丈夫か、これ。体力的に」



グッと伸びをして歩き始める朱ちゃんの隣に並ぶ。


横から見上げる朱ちゃんの顔、かっこいい……。


こんなカッコいい人がホストだと、明日いっぱいお客さん来ること間違いなしなんだろうな~……。


彼女としては複雑だよ。






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