青薔薇の至愛
   





お日様が喜んで顔を出した早朝。



「ふぅ……」と一息ついて、叩き慣れたドアを数回ノックし開けた。




「朱ちゃーん、朝だよ~!」


私、朝井(あさい)優乃(ゆうの)は朝に幼馴染みを起こすのが日課となっている。


ただでさえバタバタとしている朝に、自分以外の面倒を見るなんてめんどくさい?


ううん、その逆。



「うっ……今日もかっこいいよ~!、朱ちゃん」


ベッドを覗き込む様に見ると、幼馴染みの京堂(きょうどう)朱光(あけみつ)こと朱ちゃんが枕を抱きしめながら気持ち良さそうに寝ている。



捲れたTシャツからチラリと、うっすら割れた腹筋。


カッコいい寝顔。


さらさらの黒髪。



私の大大大大好きな朱ちゃんは、今日も誰よりも何よりも、輝く太陽に負けないくらいカッコいいです。



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