青薔薇の至愛
「あっ、朱ちゃーん起きて~!」
「……」
「朱ちゃーん!!」
「……んー……」
ゆさゆさと朱ちゃんの体を揺すぶると。
朱ちゃんの目がうっすら開いた瞬間。
隙間から見える、朱ちゃんの青い目に胸がドキッと鳴る。
「あっ、朱ちゃん起きた」
「んー……?、優??」
「起きて起きて、早く準備しなきゃ」
「って……まだこんな時間じゃん。
お前毎朝起こしに来るの早い。」
「でもだって、朱ちゃん寝起き悪いし」
「それでも早い」
ボーッとした顔を時計から逸らす朱ちゃんは、のそのそとベッドに深く潜っていく。
「朱ちゃん、寝ちゃ駄目だよ、死んじゃうよ!!」
「もしやここは北極かい?こんな暑いのに誰が死ぬんだ」
「でもでもでもでも」
「『そんなの関係ねぇー』って小島よ◯おさんみたいなテンポで言うんじゃないの。
あーもう、優乃うるせぇ」
「ひゃ……!?」