青薔薇の至愛
「男を押し倒して告白とは、いい度胸だ」
「……だって、朱ちゃんそうでもしないと私の事見てくれないし」
「だからって……俺じゃなかったらお前今頃……」
急にピタリと言いかけてはやめる朱ちゃんが、ジッと私を怒った顔で見下ろしていた。
……こ、怖いよ~。
「説教はやめた。
お前には体で教えなきゃ、分かんないだろうから。」
「か、体??!ひゃー、朱ちゃんの変態!!」
「俺を押し倒した奴がなに言ってんだ。
これだから天然は怖い」
「ひっ……?!」
朱ちゃんのひんやりとした手が私の頬に触れる。
近づいてきた顔は、影に染まるけど、変わらずカッコいいそのお顔様に私は天に召されてしまいそうになる。
「ゆ、優乃は成仏します!!」
「なに言ってるかわかんねーけど、色気ねーこというな。
今の状況、優が作ったんだぞ?責任取れや」
「責任なんて、私が朱ちゃんにとってほしいくらいだよ!!
好き好き好き」
「おい、落ち着け。そしてもう口を開くな妹よ」
「……妹を押し倒すの?」
「やられたらやり返すのがお兄ちゃんだ」