青薔薇の至愛

ガバッと、シーツを被ったまま急に起き上がる朱ちゃんが寝転ぶ私を見下ろすと。


こんどは私を潰す様に体を倒し、抱きしめてきた。



「朱ちゃん重いよ……!」


「正解は～、枕より幼馴染みの方が柔らかくて気持ちいいから優抱いて寝た方が安眠出来ることに気がついたからです」


「へっ??」


「つーわけで、おやすみサンキュー。お前も一緒に俺といい夢見ようぜ」


「朱ちゃん寝ちゃ駄目だってば!!」


「ぐごーぐごー」


「嘘つき!寝てないくせに!!変ないびきの真似やめてよ」


どんなテストの問題よりも、朱ちゃんを起こす方が難しい。



何とか朱ちゃんの腕から脱出し、朱ちゃんをベッドから引っ張りだすことに成功。




ちなみにこれが私の日課なので、苦はないです。


むしろ……朱ちゃんに触れてもらえるチャンスだと思うと、こんな朝も悪くなかったり。



起こすの大変だけど。