青薔薇の至愛
「で?優乃ちゃんは朱光とどこまでヤったの」
桜木さんのド直球な言葉に、顔が一瞬で熱くなる私と怒りマークを頬に浮かべる雪羽君。
「ちょっと桜木さん。もう少し言葉濁してくださいよ」
「やだやだ、なに想像してんの雪ちゃんのスケベ。
別にいいじゃん、俺らマブダチじゃーん」
「今の朱光さんが聞いてたらブチギレてた、絶対」
「その朱光がハッキリしないから、からかってやろうと思って優乃ちゃん呼んだんだけど?
いいじゃんちょっとくらい、雪羽はほんと頭が固いね。」
「あんたの頭が柔らかすぎんだよ」
ギャアギャアと言い合う二人を見て、さっさと帰りたい気持ちが膨らんでいく。
桜木さん、相変わらず怖いよ~……。
朱ちゃん、私やっぱり朱ちゃんがいないと桜木さんとまともに話せる自信がありません……。
「まあ……冗談はさておき」
「えー……冗談じゃないのに~」
「桜木さんは一回黙っててくれ。
実際、朱光さんと何があったんだよ。
今日あの人、珍しく一人で登校してたし」
「あっ、うん。
……朝、いつも通り朱ちゃん起こしに行ったんだけど、先に学校行っちゃったみたいで。
分かりやすく避けられてるの。原因は……昨日私が告白したからだと思う」
「……振られたのか?」
「ううん、返事すらしてもらえなくて。
グイグイいきすぎちゃったかも……。
妹としか見ていない相手に、急に迫られて怖かったのかな~……ううっ、昨日に戻りたい」
「どーでもいいけど、優乃ちゃん雪羽と喋る時は饒舌だね~」
「だから桜木さん、あんたは黙ってろって。」