青薔薇の至愛
☆
次の日の朝、昨日顔を見てないせいで朱ちゃん不足の私は、土曜日だけどいつも通り朝早くから朱ちゃんの部屋にお邪魔する。
「朱ちゃーん……朝だよ~」
「……」
すやすやと寝息をたてて安眠している朱ちゃんは、無防備だ。
「朱ちゃんってカッコいいけど、寝ている時は可愛いよね……」
「……」
私の言葉に反応するかのように、寝返りを打つ朱ちゃんの服が捲れ、うっすらと綺麗な腹筋が見えてしまった。
見ちゃいけない気持ちになって、あわあわと慌てる心と、唐突なラッキースケベに心臓がペンライトを振る。
だ、駄目だ……
昨日迫ってやるって意気込んだのはいいけど、朱ちゃんの色気にやられて、迫るに迫れない。
寝ててもガードが固いんだね、朱ちゃん!!
「そんなところが好きです!!」
「……あ?」
「……っ?!」