青薔薇の至愛
「振られたって……まじ??」
桜木さん達に朱ちゃんのことを話して以降、なぜか溜まり場になった屋上に続く階段で、放課後芽愛ちゃん達に土曜日にあった出来事をすべて話す。
「土曜日って、私ら遊んだ日じゃん!
優乃平然としてたけど、そんなことあったんだ。
てか、振られたって言うよりも、振られたことにしたって方が正しくない?」
「うーん……でも、返事もらえないってことは結局振られたのと同じだよ。」
ふう……と小さくため息を吐く私に、葉純ちゃんが人差し指で頬をつついてきた。
「ため息、よくない。幸せ逃げるよ?」
「うっ……確かにそうだよね」
「まあ……優乃がため息吐きたくなる気持ちも分かるよ。
そうだ、これを機に朱光さん以外にも目を向けて見れば??」
「……朱ちゃん以外に??」
「そうそう。別に忘れろとは言わないけど、男友達作るとか。
女の私らと違った楽しさもあると思うしさ~。」
「芽愛ちゃん友達多いもんね。
でも男友達なら間に合ってるよ」
「え?」
「雪羽君いるし……」