青薔薇の至愛
低い声が切なさを含んでいて。
どうしたって抗えない。
後ろから感じる朱ちゃんの視線に心臓がうるさいくらいに跳ねあがって、私もそろそろ限界だよ。
恐る恐る振り返った時には、私達は自然と唇をくっつけていた。
頭が混乱しちゃう。
でも、まさか。
朱ちゃんも、私を好きだったなんて。
「ゆう、首に手回して」
「……んっ」
夢中になるほどの気持ちよさに酔いしれて。
気づけばベッドの上で見つめあってはキスしてた。
制服がシワになってしまうほどの乱れ方に、恥ずかしくなっては手で顔を隠すけど。
「顔見たいから、隠すな」と、朱ちゃんに甘い声で言われたら抵抗なんて出来ない。
それから数分後。
浮わついた心地のいい沈黙に、身を任せていると
朱ちゃんが指先で私の髪を巻いていた。
「あーあ、やっちまったな。
まあキスしかしてねーけど。」
そう呟いた朱ちゃんに、少しだけ不安が押し寄せくる。
「……朱ちゃん、あの」
「んー?」
伏し目がちになって私を見つめてくる朱ちゃんの色気にドキッとやられそうになる。
ず、ずるい朱ちゃん。
女の私より色気あるなんて。