青薔薇の至愛
両片想いからの脱却。
長い時間を経て、ようやく好きな人と結ばれた。
これ以上の幸せはきっとない……よね?
「にへ~」
「いつにもまして締まりのない顔してんな、優」
「わっ?!朱ちゃん!!」
いつも通り、朱ちゃんを起こしに部屋へとお邪魔したはいいけど、起こすのが勿体なくてジッと見つめていたら。
こんな時に限って、本人の目覚めがいいんだもん。
頬すら溶けてしまった私の顔はきっと変で、上半身を起こした朱ちゃんに軽く鼻をつままれた。
「おはよ。」
「お、おはよう朱ちゃん。」
「ん」
「……」
「……」
ど、どうしよう。
私達、恋人になったんだよね??
関係性が変わったせいか、意識しちゃって何話していいか分かんないよ~!!
とりあえず、起きたばかりの朱ちゃんを抱き締めた方が恋人っぽくていいのか……?