その瞳に黙らされる。
「じゃあいいでしょ。」
「で、でも。」
「もういい、黙って。」
その一言を最後に私たちの間は0距離。
あつい、あつい。
「んっ」
あついのは彼の唇がそれとも私の唇か。
それもわからないほど溶け合うようなキス。
また溺れてしまう。
彼は私の唇を舌でなぞる。
「ふっ」
かすかな隙間から息を吸うけれど、酸素が足りない。
必死の思いで彼の肩を叩くと彼の顔はそっと離れていく。
私が荒い息を整えていると、彼は湿った唇を舐める。
彼は持っていた飴のパッケージを開けて飴玉を口に含んで、また私に近付いてくる。
私はもう拒むことも出来ず、2回目のキスを受け入れてしまう。
何度も角度を変える彼の口の中で飴玉が鳴らすカラカラという音もが私の脳を揺らす。