初恋物語~大切な君へ
松原かぁ…あの辺私達と同じ高校の子
居る率高いのよね…。
それに兄ちゃんと歩いてるところこの姿で
見られたら学校中広まるかもしれない。
兄ちゃんが私のせいで変な噂でもされたら
嫌だよ…。
とにかく高校と同じスタイルで行くのはやめよ。
それにプライベートだし普段の素の私で行っても良いよね。
その方が私だってバレないし。
とにかく支度しなくちゃ!
兄ちゃん待たせてしまってるし。
「兄ちゃんお待たせ。」
「雫!」
雫が…オシャレをしてる。
中学生の時よりさらに成長した俺の妹は
高校生になった途端地味子を装っていた。
中学と同じ思いはしたくなく、
高校生活は地味で行くと言っていた。
まぁ俺にとってもその方が雫に悪い
虫がつかなくて安心だけど。
久しぶりに見る雫のオシャレ姿に俺は
ドキドキ胸の鼓動が早くなっていた。
メイクもしてさらに大人になっていく姿…。
愛おしい。
「なに?兄ちゃん。」
「格好変かな?」
「全然変じゃない。」
「雫…いつもの格好はしないのか?」
「松原周辺うちらの学校の生徒」
「結構いるから逆にこっちの素の私で」
「いる方が良いって思って。」
「そっか。」
「それじゃ行くか。」
私と兄ちゃんは家の戸締りをして松原へと
足を進めた。